iOSはじめました
最近仕事でiOSを書き始めた。正直まだ全然書けないのでひたすら本読んだりググったりしながら、練習がてら簡単そうな機能から作っている。
AutoLayout辛い
AndroidのConstraintLayoutの元ネタのレイアウトの仕組み。XcodeでGUIでUIを組み立てていくのにまだ慣れない。些細なことでレイアウトが崩れるし、Storyboard開くだけでGitでdiffが出たりして辛みがある。iOS書いてると「なんてAndroid Studioはいい子だったんだ」と再認識するんだけど、原因の8割くらいはAutoLayout関連な気がする。
AutoLayout含め、iOS開発では「お前らXcodeでGUIで色々できるようにしといたからそれ使って開発しろよ。それ以上のことやりたい?知るか」的なAppleの思想を感じる。Androidは逆に最低限のGUIしか提供してない代わりに、XMLいじれば大抵の要素をいじれるようにしてくれてる気がする。ConstraintLayoutも、結局XML触るしね。
Swiftはそんなに抵抗ない
もともと書いてなかったけどコード読む機会はそこそこあったので、割とすんなり入れてる。AutoLayoutで消耗しすぎて進捗は著しく悪いんだけど、慣れてくれば普通に書けると思う。今年はKotlinも書き始めたんだけど、Javamよりは文法近いのでなおさら抵抗がないのかもしれない。
ネットの記事やサンプルにたまに出てくるObjectibve-Cは、4~5年前くらいにちょっと書いてたこともあってすでに克服していたのはよかった。
昔より物覚えが悪くなったかもしれない
今回久しぶりに新しい技術を勉強してるわけだけど、20代の頃の自分だったらもっとすんなり習得できたんじゃないかという気がしていて、歳とったんだなとしみじみした。10年前のフレッシュな脳みそが欲しい。
あとは「一人前にiOS書けるようになった」と自信を持つには、簡単な趣味アプリでもいいのでゼロから書いて公開する体験が必須だと思ってるんだけど、いいネタが無い。毎年Appleにお布施を払わないといけないというのも腰が重い理由かも。誰か儲かるアプリのアイデアください。
DroidKaigi 2018でリジェクトされたネタ
DroidKaigi 2018で、「開発者が知っておきたい通知の歴史」というセッションが採択されました。通知のAPIや仕様の変遷を辿り、後方互換姓を考慮した実装をするにはどんな風に書けば良いのかを紹介するセッションです。特に最近Android開発を初めて昔の通知を知らない人に是非聞いてもらいたいと思っています。
一方で、他に応募していた3本のセッションがリジェクトされたので、どんな内容を話すつもりだったかを備忘録的に残しておきます。今後shibuya.apkなど他の勉強会で機会があればショートバージョンにして話すかもです。
データバインディングをもっと使いこなそう
データバインディングの初心者や基本的な使い方しか知らない人向けに、実践的な使い方を紹介する予定でした。具体的には、以下の様な内容をカバーします。
- BindingAdapter & InverseBindingAdapter
- ObservableList と RecyclerView
- アニメーション関連。特にOnRebindCallback
- MVVMパターン with data binding
過去発表した以下のセッションの内容+αなイメージでした。気になる方はこちらのスライドも見てください。
speakerdeck.com speakerdeck.com
Androidアプリ開発をラクにするCI/CD
今の会社で実戦投入しているCI/CDの事例や小技を紹介するセッションの予定でした。CircleCI Meetupで発表したこのスライドをベースにするつもりでした。
デバイスファームのセッションを除くと、CI/CD系のセッションは今回一件も採択されていなかったので需要がなかったのかも?一昔前に比べると情報が見つけやすい気はしますね。
Robolectricで単体テストを書けるようにするには
Robolectricそのもののセッションではなく、Robolectricでテストを書きやすい状態にするための設計のセッションの予定でした。DIの導入やMVWパターン、staticメソッドの潰し方やテストしづらい外部SDK(Facebook SDKなど)のラッパーを書く、などの話をする予定でした。改めて応募を見返すと内容が薄そうに見えたので、どこかの勉強会でLTで話せばちょうどいい分量のような気がしました。
総括
結果1勝3敗ということで、DroidKaigi全体の採択率通りの結果でした。来年はもうちょい数を絞って練った応募を出せるようにしたいです。
Kotlin 1.1.4のParcelizeを試してみた
Kotlin 1.1.4でParcelableがサポートされたので、移行してみました。
注意:ParcelableサポートはまだExperimentalなので、仕様が変わる可能性があります。
導入
app/build.gradleに以下を追加します。
... apply plugin: 'kotlin-android-extensions' android { ... androidExtensions { experimental = true } } dependencies { compile "org.jetbrains.kotlin:kotlin-stdlib-jre7:1.1.4-3" ... }
Entity classをParcelable
を継承するようにし、@Parcelize
アノテーションを追加します。
@Parcelize data class Hoge constructor( val foo: String, val bar: String ) : Parcelable
あとはビルド時にCREATORが自動生成されます。便利ですね。
問題: Dateが使えない
プロパティにDate
があるとビルドエラーが発生しました。例えばこんな感じのクラス。
@Parcelize data class Hoge constructor( val foo: String, val bar: String, val createdAt: Date ) : Parcelable
Date
クラスはSerializable
なクラスなので、Parcelableに突っ込めるはずなんですが謎。
Parceler
(johncarl81/parcelerとは別物)というシリアライズ/デシリアライズを自分で書くためのインタフェースが提供されているので、companion objectに継承させて解決できます。
// Dateをread/writeするための拡張関数 fun Parcel.writeDate(date: Date) { writeLong(date.time) } fun Parcel.readDate(): Date { return Date(readLong()) } @Parcelize data class Hoge constructor( val foo: String, val bar: String, val createdAt: Date ) : Parcelable { companion object : Parceler<Hoge> { override fun create(parcel: Parcel): Hoge { return Hoge( parcel.readString(), parcel.readString(), parcel.readDate() ) } override fun Hoge.write(parcel: Parcel, flags: Int) { parcel.writeString(foo) parcel.writeString(bar) parcel.writeDate(createdAt) } } }
Parcelerを用意するのめんどくさいので、そのうち修正してほしいところですね。
問題: Proguard有効時にビルドエラー
Progaurdを有効にしてビルドするとビルドエラーが出ました。こちらのチケットのコメントにある設定を足すととりあえず解決できます。
-dontwarn my.package.entity.**
johncarl81/parcelerから移行してみて
johncarl81/parcelerだとEntity自体はParcelable
にはならなかったため、Bundle
に詰めるときなどは必ずParcels.wrap
でParcelableに変換してから詰めてたんですが、KotlinのParcelizeだと変換が不要なので、ActivityやFragmentでParcelableを扱うときは大分見やすくなると思います。
一方で、Parcelizeでは本来そのまま扱えるはずのDateが上手く扱えないなど、使いづらい点が残っていると感じます。この辺はまだExperimentalということで、今後改善されていくことを期待しています。
追記: Jelly Beansでインストールできなくなる模様
https://youtrack.jetbrains.com/issue/KT-20034
まだ本番投入するのは早そうです。
CircleCI Japan Meetup: Mobile Editionに参加してきた
CircleCI主催のミートアップで、「Everything of CI/CD in Kyash Android」という内容で発表してきました。
以前potatotipsでCirlceCI 2.0について発表したスライドをCirlceCIの中の人に見つけていただいて、発表しないかと声をかけていただきました。 どんな雰囲気か、どんな人が来るのか全く読めなかったので、AndroidのCIやCDについて広く浅く網羅した内容にしました。 何人かお話させていただいた感じ、AndroidやiOS以外のエンジニアが「モバイルのCIてどんな感じなのか気になる」という動機で参加されてる人も多そうだったので、結果的には発表内容は合ってたんじゃないかと思いました。
以下、スライドには載ってない口頭で補足した内容など。
Jacoco
Jacocoでコードカバレッジ出力を導入したんですが、カバレッジのHTMLをCircleCIのアーティファクトにコピーするのに1~2分かかってたので辞めました。 Coverallsみたいなサービスにレポート送信した方が正しそうですが、無料で使えなさそうなので一旦諦めました。
UIテスト
UIテストは登録フローなどデグレが発生すると致命的なフローについてのみ書いています。ので、単体テストと違ってgit pushのたびには走らせていません。リリース前にFirebase Test Labを手動で走らせていますが、CircleCI 2.0から実行できればリリースブランチにpushしたときに自動でFirebase Test Labを実行するとかしたいですね。CircleCI 2.0からFirebase Test Labを実行する方法はまだ未検証ですが、Circle CI 1.0のドキュメントしか現状ないのでドキュメント待ちになりそうです。
CircleCI 2.0でgit tagトリガーでジョブ実行
半月ほど前に試した時はまだ動いてなかったんですが、中の人が「それ先週くらいから直ってます」っておっしゃってたので今なら動いているかもです。 検証したら追記します。
(追記 2017/08/28) ↑動いてなかった(´・ω・`)
端末に画像を保存するときにどこに保存するか
SNSやメッセージアプリでは、友人から送信されてきた写真を端末に保存する機能が付いてることが多いと思いますが、端末のどこに画像を保存するのが一般的なのかを調べたのでその備忘録です。
そもそもの仕様
Environmentクラスには、用途ごとの保存先パスの定数が用意されています。その中で、画像に使えそうなのは以下かと思います。
- DIRECTORY_DCIM
- DIRECTORY_DOCUMENTS
- DIRECTORY_DOWNLOADS
- DIRECTORY_PICTURES
PICTURESはおそらくベストな保存先でしょう。ここはユーザーが自由に使える画像を置く場所で、メディアスキャナーがこのフォルダの中を自動でスキャンしてくれます。(メディアスキャンが走らないと、ギャラリーアプリなので画像を見ることが出来ません)
DCIMは、端末をカメラとしてマウントするときの画像や動画の保存先とドキュメントに書いてあるので、カメラアプリが撮影した写真を保存するときに使うものです。実際端末標準のカメラアプリで撮影した写真はここに保存されていました。
DOCUMENTSは、ユーザーによって生成されたドキュメントの保存先です。画像以外のファイルに使うのかなーという印象です。
DOWNLOADSは、ユーザーがダウンロードしたファイルを保存する場所です。意外に使われてませんでした。Chromeはここに画像を保存しますが、Chromeは画像以外にもPDFなどもダウンロードするので、PICTURESではなくDOWNLOADSに保存しているのだと推測しています。
各アプリの実装
※僕の端末(Huawei mate 9)のファイルエクスプローラで確認
LINE
/Pictures/LINE に保存されます
/Pictures/Twitter に保存されます
Facebookは変な実装で、
- タイムラインの写真を端末に保存する時はDCIM
- 自分が投稿するときの下書きの写真はPictures
という実装でした(正しくは逆じゃね?)
友達の写真を保存する機能はなかった。。。
自分で投稿する写真は /Pictures/Instagram に保存されました。
Chrome
- web上の画像を保存すると、Download直下に保存されました
まとめ
Pictures/<アプリ名> に保存するのが無難。
Androidアプリのパッケージ構成の個人的ベストプラクティス
以前Androidのパッケージ構成について考えてみたという記事を書いたんですが、書いたときから結構時間が経って考え方が変わった箇所もあるので、再度まとめようと思います。
前提
アプリケーションのアーキテクチャには、MVVM with data bindingを採用しています。また、モデルは階層化アーキテクチャ(っぽい何か)を採用しています。
結論
こんな感じになりました。ここでは以下で説明する順に並べていますが、Android Studio上ではアルファベット順に並びます。
com.example.myapp |- di | |- scope | |- model | |- entity | |- usecase | |- repository | |- dao | |- net | |- ui | |- base | |- util | |- view | |- foo | |- bar | |- ... | |- service | |- receiver | |- App.java
各パッケージ
di
Dagger 2のComponent / Moduleをここに置きます。
scope
DaggerのScopeアノテーションを自作したときはここに置きます。
model
Modelの各クラスがここに入ります。
entity
データオブジェクト
usecase
ビジネスロジックを表すクラス。1つの処理で1クラス。例えば、「サインインする」というビジネスロジックには、SignInUseCaseというクラスを作成します。
repository
オブジェクトのCRUDを提供するクラス。対応するエンティティごとに1クラス。後述のdaoとnetパッケージのクラスを抽象化するクラスです。
dao
データベース(主にSQLite)にクエリを投げてレコードを取得し、エンティティに変換するクラス。もちろんその逆(データベースへのWrite)も行います。
net
サーバーと通信してレスポンス(主にJSON)を取得し、エンティティに変換するクラス。もちろんその逆(POST / PUT / DELETEメソッドのAPIコール)も行います。
ui
UIそのものと、UIに関連するロジックをここに書きます。
MVVMの場合、VとVMをここに書いていきます。なぜビューとビューモデルでパッケージを分けないかというと、大体のビューは対応するビューモデルがいるので、パッケージを同じにしておいたほうが開発するときに作業しやすく、あとから見やすいためです。同じ理由で、Activity、Fragment、Adapterも同じパッケージに置きます。ちなみに、モデルは複数の画面から呼び出されることが多いので、独立したmodelパッケージ以下に配置しています。
base
BaseActivityやBaseFragmentなど、ベースクラスを置きます。
util
ビューやビューモデルで共通に利用するユーティリティを置きます。Data bindingのBindingAdapterなどもここに置きます。
view
カスタムビューをここに書きます。
それ以外
画面単位でパッケージを作成します。例えば、ユーザー登録画面ならsignup、商品の購入画面ならpurchaseなど。その画面のActivity, Fragment, ビューモデルがすべてそこに入ります。
service
AndroidのServiceをここに書きます。model以下でもいいような気もしますが、ライフサイクルを持つという点ではActivityに近いので、あえて独立させました。
receiver
AndroidのBroadcastReceiverを書きます。大体上に同じです。
アプリケーションクラス
これはアプリケーションのパッケージの直下に置きます。
Android開発でRxJavaを使うと嬉しいこと
RxJavaをAndroid開発で使い始めてしばらく経ったので、RxJavaを使うと何がどう変わったのかをまとめます。
※RxJavaを使ったことがない人向けの戯言です。
非同期処理の待ち合わせが書きやすい
よくある例として、2つのREST APIを並列実行して、両方の結果が帰ってきてから画面を更新する、みたいな例を考えます。
これをRxJavaを使わずに普通に書くと、
- それぞれのAPIごとにスレッドを作る
- CountDownLatchを使って、両方のスレッドの完了を待ち合わせる
という風になります。結構つらいです。
RxJavaでは、非同期処理を簡単に並列化できます。
// api1, api2 はAPIコールのObservable Observable.combineLatest(api1, api2, Pair::create) .subscribeOn(Schedulers.io()) .observeOn(AndroidSchedulers.mainThread()) .subscribe(...)
僕はCountDownLatchで3つのAPIを待ち合わせるコードを書いててウワアアア!!!ってなって、RxJavaの導入を決断しました。
画面のライフサイクルに合わせて非同期処理を止めやすい
Androidを書いてる人が一度は見たことがあるのが、非同期処理のコールバックでUI操作しようとしたけど、ユーザーがバックボタンを押したなどの理由で画面がすでにないためExceptionになるというクラッシュです。
これを回避しようとすると、コールバックが呼ばれたときに画面が破棄されていないかをチェックすることが必要になります(getActivity() != null
みたいなやつ)が、そもそも画面が破棄されたときに自動で非同期処理を止めてくれたら嬉しいですよね。RxJavaと一緒にRxLifecycleというライブラリを使えば、ActivityやFragmentの破棄時に非同期処理を中止することが簡単にできます。
myObservable
.compose(RxLifecycle.bindUntilEvent(lifecycle, ActivityEvent.DESTROY)) // ここ
.subscribe();
compose
の行を足すだけで、Activity/Fragmentのライフサイクルにバインドできます。
リスト操作を簡単にしたい
Javaの配列やリストはメソッドが貧弱なので、他の言語を触ったことがある人ならmapやfilterなどのメソッドが欲しくなると思います。
RxJavaを使えば、配列やリストをより簡単に扱えます。例えばこんな感じ。
List<Integer> list = Observable.just(1, 2, 3, 4, 5) .filter(integer -> integer % 2 == 0) // 2, 4 .map(integer -> integer * 2) // 4, 8 .toList() // リストへ変換 .blockingGet(); // 同期的に取得
ただ、リスト操作を便利にするだけなら最近ではLightweight Stream APIを使うほうがスマートな気もしますし、Kotlinであれば最初からリスト関連のAPIが充実していたりもします。
まとめ
ということで、ここで書いたような課題を感じている方は、RxJava試してみるといいのではないでしょうか。 僕もまだ定番の使い方しかマスターできてませんが、考え方を一度理解すればコードが書きやすくなると思います。